結婚式の見積もり、契約したときの金額のまま挙式を迎えられる人は、実はそう多くありません。
複数の結婚式情報メディアの独立した調査によると、契約時の見積もりから約8割の夫婦が金額の増加を経験しており、増額した人の平均増額幅は約100万円前後(メディアによって105万〜109万円という報告)と報告されています。トキハナmagazineの元プランナーへの取材でも、100万円規模の増額は珍しくないと言及されています。
これは「あなたの計画が甘かった」わけでも「あなたが浪費したから」でもありません。そもそも契約時の見積もりが、そういう作られ方をしているという構造の問題です。
このコンテンツでは、
- なぜ見積もりは増えるのか(見積もりの「3種類」構造)
- 実際に増えやすい費用トップ10
- 契約前に式場に聞いておくと安心な質問15個
を、公開されている調査・情報をもとにまとめました。式場や業界を「悪者」にする話ではありません。仕組みを知っておけば、防げること・準備できることはたくさんある、という前向きな話です。
見積もりには「3種類」あります(ほとんど知られていない構造)
多くの人が見落としがちなのですが、結婚式の「見積もり」と呼ばれるものは、実は段階によって性質が違う3つの数字です。
雑誌・Web広告に載る「〇名で〇〇万円」の数字
→ 来館のきっかけを作るための金額。実現するケースはほぼない
式場見学時に提示される見積もり
→ その式場で挙式できる「最低条件」だけを積んだ金額(料理・衣装・装花・写真映像は最安ランクで想定されている)
契約後、打ち合わせを経て確定する金額
→ 初期見積もりから平均100万円前後上昇(複数メディアの報告値)
今あなたが見ている数字が、この3段階のどれなのかを意識するだけで、心構えがまったく変わります。 見学時点の金額を「これで挙式できる金額」と思い込んでしまうことが、後から「こんなはずじゃなかった」につながる一番の原因です。
増額されやすい費用トップ10
初期見積もりに「最初から全部」が入っていないのには理由があります。項目ごとの増額幅の目安と、なぜ最初の見積もりに含まれていないのかをまとめました。タップで理由が開きます。
01
衣装(ドレス・カラードレス・タキシード・お色直し追加)
+10〜30万円
初期見積もりは最安ランク・お色直し1回想定で組まれているため。グレードアップや回数追加は別枠になる
02
料理・ドリンクのランクアップ
+20〜40万円
見学時は最安〜中位ランクで提示されることが多く、試食後に満足度の高いランクへ変更されやすいため
03
写真・映像(アルバム追加・カメラマン増員・エンドロールムービー外注)
+15〜25万円
アルバム追加やムービー外注はオプション扱いで、基本プランの外に置かれているため
04
装花(メインテーブル・ゲストテーブル・装飾)
+10〜20万円
会場装飾の基本パッケージは最小限で、フェアで見る豪華な装花はオプション扱いのため
05
ゲスト人数増加に伴う変動費(料理・引出物・返礼品の連鎖)
+3〜5万円/1名
初期見積もりは仮の(少なめの)人数で作られ、招待人数が増える前提になっていないため
06
持込料(ペーパーアイテム・ウェルカムボード・引出物袋等)
数千円〜数万円/品目
持込の可否・手数料は個別確認事項で、初回見積もりのフォーマット自体に項目が存在しないことが多い
07
ペーパーアイテム(招待状・席次表・席札・メニュー表)
+4〜8万円(40名想定)
印刷物は付帯品扱いで、基本プランの外枠に置かれることが多いため
08
ドリンク(フリードリンクのグレード)
数万円
標準グレードで提示され、グレードアップは別立てのオプションになっているため
09
サービス料・消費税の内訳(見落とされやすい「静かな増額」)
サービス料 約10%
何にサービス料がかかっているかの説明が省略されやすく、消費税は小計全体にかかる点も誤解されやすい
10
キャンセル・変更に伴う違約金・外注解約料
見積額の20〜100%
そもそも「契約が続く前提」の条件であり、見積もり金額そのものの外側に置かれているため(時期に応じて段階的に発生)
※増額幅は複数の結婚式情報メディアの報告に基づく目安であり、式場・プラン・地域によって幅があります。「必ずこの金額分増える」という保証ではありません。
契約前に式場に聞いておきたい質問15
「聞きにくい」と感じる質問こそ、後から一番後悔するポイントです。それぞれ、聞くことでどんな「罠」を避けられるかを添えました。チェックしながら使えます(スクショ・印刷OK)。
気になった方へ
ここまで読んで「じゃあ、うちの見積もりはどうなんだろう」と気になった方へ。
これは業界を否定するための資料ではなく、自分が見積もりの取引でひとつ苦い経験をしたので、同じ思いをする人を減らしたくてまとめたものです。まだ個人でやっているプロジェクトなので、大それたことはできませんが、ひとつだけできることがあります。
今お手元にある見積書(契約前でも契約直後でも大丈夫です)を送っていただければ、今回まとめたトップ10に沿って、どこが増えやすそうか・気をつけておきたいポイントはどこかを無料でお返しします。なお、送っていただいた見積書は、アドバイス作成の目的以外には使用しません。人力で見ているので今は数件限定ですが、よければ気軽にどうぞ。